2025年2月、人気お笑いコンビ「令和ロマン」の髙比良くるま氏がオンラインカジノを利用していたことが発覚し、本人が自身のYoutubeチャンネルで謝罪動画を投稿しました。このニュースは多くのメディアで取り上げられ、日本国内で再びオンラインカジノに対する関心が高まっています。
本記事では、スウェーデン在住のオンラインカジノエキスパートでオンラインカジノの情報サイト (onlinecasinojapan.com) の編集者であるHideki Nakataさんに話を聞き、日本のオンラインカジノに関わる法整備の矛盾や合法化への未来について深掘りしていきます。
日本におけるオンラインカジノの違法性
ここでオンラインカジノの違法性についてもう一度確認したいと思います。
キュラソーやマルタ、アンジュアンなどで合法的にライセンスを取得して運営されているオンラインカジノを、オンラインカジノが合法な国から利用することは違法でも何でもありません。(その国ごとにさまざまな決まりがありますが)
しかし、日本からこれらのオンラインカジノを利用することは違法になります。警察も2022年ごろから日本からオンラインカジノを利用することは違法と声明を出しており、実際に複数名、日本からオンラインカジノを利用したり宣伝を行なったことで逮捕者が出ていることは事実です。
逮捕されたオンラインカジノ系Youtuber
実際に、2023年ごろから日本ではオンラインカジノ関連のコンテンツを配信するユーチューバーが多数逮捕される事態が発生しています。これは「見せしめ」とも捉えられる動きで、オンラインカジノ利用者や配信者への警告とされています。しかし、このような強硬な取り締まりは、根本的な解決策にはならず、かえって地下化を招く危険性もあると言われています。
以下が実際にオンラインカジノ関係で逮捕されたYoutuber一覧です。
- 伊達智美(卯月ちゃんねる。)
- 石川翔多朗(勇者トロ)
- 藤野正一(ストマック)
- 宮田隆季(りゅーき)
日本のギャンブル規制の矛盾
この令和ロマンの一件をきっかけに、日本のギャンブルの法整備に関しての疑問を投げかける著名人が出てきました。
元大阪府知事で弁護士の橋下徹氏はフジテレビ系の番組で、「日本の政治行政が禁止だというだけで放置状態。ギャンブル依存対策もやらない。オンラインカジノのサイトの対策をやらない。こういうことになって髙比良さんのような(ケースが出てきたときに)ばーって報じる、国の方が怠慢だと思いますよ」と語っている。
ホリエモンこと堀江貴文さんも自身のYoutubeで、法整備がしっかりされていないことから最高裁までいった場合どのような判決になるか分からないのではないかと述べています。
パチンコという矛盾すぎる存在
オンラインカジノジャパンのHideki Nakataさんは、日本のギャンブルに関しての法律は「筋が通っていない」ことに問題があると述べています。
やはりパチンコの存在が大きいでしょう。公営競技ではないのに三点方式で特別に運営が認められており、警察もその件に関しては目を瞑っています。数年後には、大きなランドカジノも大阪に完成予定で、こちらも「経済効果」を理由に特例のような形で許可されることになりました。
そのため「オンラインカジノは依存症の危険があり違法」と言われても、こんなに他のタイプのギャンブルがある時点で、あまり納得のいく説明がつかないのです。
オンラインカジノの合法化で得られるメリット
実際にオンラインカジノを合法化し、厳格な規制を設けることでどのようなメリットがあるのかを見ていきたいと思います。
- 国の税収増加: ライセンス発行料やカジノ運営企業への課税により、安定した財政資源を確保できます。税収はギャンブル依存症対策や公共事業に活用することが可能です。
- プレイヤーの安全確保: 合法的なプラットフォームを通じて利用者は詐欺や不正行為から守られ、個人情報や資金の安全性が向上します。
- 問題ギャンブル対策の強化: 合法化された環境下では、利用時間や入金額の制限、自己排除プログラムの導入が義務化され、依存症リスクが抑えられます。
- 違法業者の撲滅: 正規の選択肢が普及すれば、違法サイトへの需要が減少し、違法運営者の取り締まりが容易になります。
などなど、かなり多くのメリットが挙げられます。実際にヨーロッパやアメリカでは合法化の動きが進んでおり、実際にものすごい勢いで成長している産業です。
つまり、日本はこの流れに乗らないと大きなビジネスチャンスをドブに捨てているのと同じことになります。
結論
髙比良くるま氏の問題は、日本のギャンブル規制の矛盾を改めて浮き彫りにしました。パチンコが事実上認められている一方で、オンラインカジノだけが厳しく取り締まられている現状は見直されるべきです。国民の安全を守りつつ、経済的な利益を確保するためにも、オンラインカジノの合法化と適切な規制の導入が急務と言えるでしょう。強硬な取り締まりではなく、現実的で建設的な解決策としての合法化こそが、持続可能なギャンブル対策の鍵となるでしょう。
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